STC ブログ

2024.07.03

グラフィックボードのお話

お久しぶりです、ガジェット担当(?)のmaskobaです。

いきなりですが…



My New Gear...

まぁ、買ったのは1月なんで、もはやNewでもないんですけどね。

これはNVIDIAの最新グラフィックボード、GeForce RTX4070Ti SUPERです!
待ち望んだスペックの製品だったため、グラボでは初めての発売日購入に踏み切りました。
ちなみに待ち望んだスペックというのは以下の点。

・2スロット厚
・全長30cm以内
・DLSS3(Frame Generate)対応(4000番台)
・RTX3090以上の性能

上の3点は昨年発売のRTX4070Ti(非SUPER)の時点で達成できている製品があったのですが、
最後の「RTX3090以上」という条件が厳しかったのです。

しかし、詳細は省きますがRTX4070Ti SUPERではその条件も達成されました。
しかもこの製品(INNO 3D製)はなんと2ファン!(4070以上は通常3ファン)



これはうれしい誤算でした。
おかげで、



こんな狭いケース(NUC12 Extreme)にも余裕をもって搭載できました。

使用感は快適そのもので、軽いソフトなら4K/120fps、
重いソフトでも4K/60fpsは問題なく達成できています。

なかなかのお値段(約15万)でしたが買って本当に良かったです!

…とまぁ、これで終わったらただの購入報告なので、
私が今まで使ってきたグラボを振り返ってみたいと思います。


■3dfx Voodoo Banshee(1998年)


初めて購入したグラボです。
当時は今のようなnVidia/AMDの2大勢力という状況ではなく、
大小様々なチップメーカーが乱立する戦国時代でした。
その中で頭一つ抜けていたのが3D専用チップVoodooを擁する3dfxです。
独自APIのGlideが強力で、Voodoo2の2枚挿しSLIはまさに憧れでした。
Voodoo Bansheeは3D専用チップのVoodoo2に2D機能を追加したモデルです。
この2D機能も良好で3D機能は折り紙付き、当時はまさに最強でした。
ちなみにビデオメモリは16MB。

■3dfx Voodoo5 5500(2000年)


次に買ったのがこちらのVoodoo5。
Voodoo Bansheeからたった2年ですが、
その間に今も続くGeForceシリーズの祖、GeForce 256が発売され、
3dfxの様々な失策も重なり市場の大勢は決しつつありました。

※この3dfxの失策については以下のWikipediaを読むことをオススメします。
なぜ半導体メーカーはファブレスが主流なのかが少し分かると思います。

3dfx - Wikipedia

しかし、Bansheeに惚れ込んでいた私はVoodoo5を選択しました。
このVoodoo5は1枚のボード上にチップを2枚配置し、
1ボードSLIを実現するというトンデモ発想のモデルです。
購入時点では素晴らしい性能でした。
ビデオメモリは64MB(32MB×2)。

「3dfxはもういないじゃない」

■NVIDIA GeForce 8800GTS(2006年)


3dfxは残念ながら2001年にNVIDIAに吸収される形で消滅しました。
それからしばらくはVoodoo5を使い続けていましたが、
もはや新規にGlideを採用するゲームもなく、グラフィックAPIはDirectX一色に…

「俺も昔は敬虔なVoodoo教徒だったが、膝にDirectXを受けてしまってな…」

ということで既に主流派の地位を盤石にしていたNVIDIAへ転向。
結構適当に選んだので特に語ることなし…
ビデオメモリは320MB。
10年足らずでBansheeの20倍!

■NVIDIA GeForce GTX260(2008年)


当時プレイしていたTERAというMMORPG(※サ終済み)がなかなかのヘビー級で、
8800GTSでは厳しくなってきたことによる更新でした。
TERAのために「3GBスイッチ」なんてものを設定していたのが懐かしいです。
(※32bitWindowsで2GB以上のメモリを使用するための設定)
ビデオメモリは896MB。

■NVIDIA GeForce GTX770(2013年)


システム一式の更新(Core2Duo→Core-i7)で購入。
メインとして使用していたデスクトップPCではこれが最後のグラボになりました。
(※メインPCは昨年ランサム被害に遭い、復旧させず放棄しましたorz)
ビデオメモリは大台突破の2GB。
5年で2倍!

■NVIDIA GeForce RTX2070(2018年)


以前のブログで紹介したNUC9への組み込み用に購入。
当時はFHD/60fps環境だったので、ほぼすべてのゲームが快適に動いていました。
ビデオメモリは8GB。
5年でさらに4倍!
2010年代にデータ使用量が大きく増加していることが分かりますね。

■NVIDIA GeForce RTX3060Ti(2020年)
※見た目はRTX2070と完全に同じため写真は省略。

「NUC9に入るRTX3060Tiが出る!」というニュースを見て即決で購入。
この時期はマイニングの関係でグラボの需要が極限まで高まっていたため、
RTX2070購入時の倍程度の値段になっていました…(そして買い逃したら当分買えない)
ただ、このカードは今でもFHD環境であれば十分通用するレベルなので、
結果的に買って正解でした。
NUC9を妻用のPCとして譲ったため、現在も稼働中です。
ビデオメモリはRTX2070と同じ8GB。
現行の4000シリーズでもミドルクラスは8GBとなっているため、
データ使用量の増加はひと段落した、ということになるんでしょうね。

■NVIDIA GeForce RTX3090(2020年)


ついに来るとことまで来ちゃいましたね!
2022年にNUC12 Extremeを購入したのですが、それに見合うグラボをということで奮発しました!


この「ギリギリ収まってる」感じが最高ですね!

流石にパワフルで4K環境でも難なく動作してくれました。
ビデオメモリは驚愕の24GB!
Banshee比で1500倍…もはや比較してはいけないですね。
NUC12 Extremeの電源は650Wなので、こいつを動作させるために色々と設定をいじってました。
(※RTX3090の推奨電源は750W)

そして、冒頭のRTX4070Ti SUPERに至る…というわけです。
直前がRTX3090だったから「それ以上であること」が条件に入っていたんですね。


そんなこんなで、これまで使ってきたグラボを並べてみましたが、
こうして眺めると、本当に日進月歩で進化し続けていることが分かりますね。

分かりやすい所でビデオメモリの数値を挙げていましたが、
チップのプロセスルールに目を向けると、

Voodoo Banshee:350nm
GeForce RTX4070Ti SUPER:5nm

と、こちらも最早比較にならないほどの進化を遂げています。
(他にもその時々の革新技術など、色々ありますが語り切れないので割愛)

この先どこまで進化していくのか、一人のゲーマーとして、
また半導体開発に携わる人間としても、とても楽しみです!

Written By maskoba

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